清泉女子大学は、カトリックに基づく少人数制の女子教育や、旧島津家本邸が大学の本館など、「お嬢様大学」というイメージがあります。
一方で、奨学金を利用している学生は約5人に1人だったり、姉妹校から進学は新入生全体で5~8%程度、公立高校からの合格者もおり、実態は一般家庭出身でもなじみやすい大学です。
清泉女子大学について調べると、
「本当にお嬢様ばかりいる?」
「裕福な家庭の学生はどれくらいいる?」
「一般家庭出身だと、周りから浮く?」
「内部進学の人がいる中で、友達がつくりにくかったりする?」
「ブランド品を身につけるのが当たり前の人ばかり?」
「アルバイトしたら浮く?」
と、気になったり、不安になったりしますよね。
本記事では、清泉女子大学の学生は一般家庭が多いのか、なぜお嬢様学校と言われるのかについて調査しました!
清泉女子大学はお嬢様ばかり?一般家庭でもなじみやすい?
奨学金を利用している学生は約5人に1人
清泉女子大学では、令和6年度に239人が日本学生支援機構の貸与奨学金を利用しています。(JASSOの公開資料より計算)
清泉女子大学の学部在籍者数1319人をもとに計算すると、貸与率は約18.1%で、
およそ5~6人に1人が返済を必要とする奨学金を利用しています。
大学の奨学金の貸与率の全国平均約31%を下回っており、裕福な家庭が多い印象を受けますが、お嬢様ばかりの大学ではないこともわかります。
姉妹校からの内部進学の割合は少ない
清泉女子大学には、姉妹校の高等学校が2校あり、清泉女学院中学高等学校(神奈川県)、長野清泉女学院中学・高等学校(長野県)があります。
姉妹校から、清泉女子大学に内部進学する人もいます。
2025年度の高校別合格実績では、姉妹校の清泉女学院高校から31人、長野清泉女学院高校から5人の合格者が出ており、合計は36人です。
実際の進学実績は、清泉女学院高校は16人前後で、長野清泉女学院高校は公表しておらず5人以下ということになります。
同年度の清泉女子大学の入学者は330人なので、内部進学者の割合は1割未満です。
内部進学者の割合が5%程度というのは、他のお嬢様大学に比べ少なく、一般家庭の割合が多い印象があります。
公立高校からの合格者もいる
清泉女子大学の2025年度高校別合格実績では、清泉女学院高校が31人で最も多く、山脇学園高校19人、跡見学園高校・東京女学館高校が各8人と続きます。
合格者数上位10校のうち8校が私立高校で、伝統的な女子校や中高一貫校からの合格者が多いことが分かります。
一方で、松戸市立松戸高校や土浦第二高校など、公立高校からも合格者が出ています。
合格者数上位21校まで広げると、TOP21校のうち16校が私立高校、5校が公立高校です。
合格者全員が入学したわけではありませんが、私立の名門女子校や富裕層向けの学校出身者だけが集まる大学ではないことがわかります。
清泉女子大学がお嬢様イメージを持たれる理由
カトリックに基づく少人数制の女子教育
清泉女子大学は、カトリックの精神に基づく少人数制の女子大学です。
カトリック教育とは、キリスト教に基づき、一人ひとりを大切にし、家庭環境や国籍、文化などが違う人も尊重すること、困っている人に目を向けることを教育の基本としています。
少人数の授業では、教員や学生同士で話し合いながら、自分で考え、判断し、行動できる女性を育てることが重視されています。
【豆知識】なぜキリスト系の教育はお嬢様学校と言われるのか
キリスト教系の学校は、鎖国から開国して間もなく、日本の女子教育を早くから支えた存在です。
鎖国から開国し、その後数十年、日本の女性が中学校や高校などに進学することは当たり前ではありませんでした。
その中で外国人宣教師や修道女が女学校を開き、女子に基礎的な読み書きや計算だけでなく、高度な教育である語学やキリスト教など幅広い教養を教えはじめます。
当時、娘を私立の女学校へ通わせられる家庭は限られていたため、結果として社会的・経済的に余裕のある家庭のお嬢様が集まりやすくなりました。
令和の時代には女性が大学へ行くことや、社会進出することは当たり前になっていますが、鎖国から開国したのは1854年で、まだ200年経っていません。
昭和末期(1988年頃)でさえ、4年制大学への進学率は25%前後(女性は12%前後)のため、キリスト系の教育に上品なイメージがある、高度な教育を受けられるのはお嬢様といった価値観を持つ世代の人もいます。
旧島津家本邸が大学の本館
清泉女子大学の本館は、島津家の公爵の邸宅として建てられた旧島津家本邸です。
公爵は当時の華族制度で最上位に位置し、建物には大正天皇・皇后が訪れたほか、政財界などの名士約2000人を招いた園遊会も開かれていました。
国の重要文化財にも指定されており、天皇・皇后や当時の要人を迎えられるほどの格式を備えた邸宅です。
意匠を凝らした装飾の入った円柱の並ぶバルコニー、ヨーロッパの美術様式を取り入れたステンドグラス、手彫りの装飾が入った大階段、暖炉、庭園などが残り、現在も大学の教室や会議室として使われています。
本物の公爵邸で女子学生が学ぶ環境が、清泉女子大学に格式や上品さを感じさせ、お嬢様大学というイメージにつながっています。
学費は一般の私大と同等
清泉女子大学の学費は、一般的な私立大学の平均程度にはなります。
清泉女子大学の2026年度の初年度納付金は、総合文化学部が137万円、地球市民学部が142万円です。
学費以外にも交通費や教科書代、一人暮らしの費用も含めると、
大学4年間で500万~800万円以上程度の教育費用になることが考えられます。
学費を奨学金で補うような学生もいれば、親が全額払っている裕福な家庭の学生など、様々な経済事情の学生が入り混じっていると考えられます。
清泉女子大学の偏差値は?
清泉女子大学の偏差値は、各種予備校が発表している2026年度の偏差値は35.0~40.0前後で、
2026年度の一般入試は、実質倍率1.2倍で、受験者840人に対し合格者706人です。
1990年代では清泉女子大学の偏差値は60~55、2000年代では偏差値55~50と、偏差値が徐々に下がったことは間違いありません。
偏差値が下がった背景には、清泉女子大学特有の現象ではなく、
受験者数の減少と女子大離れ、偏差値が下がったことによる優秀な内部生の外部受験があります。
大学の受験者数は1990年に比べ現在増えていますが、
4年制大学が増えているため、大学に対する受験者数は減少しています。
そのため、昨今では定員割れする大学が増えています。
| 1990年 | 2023~25年ごろ | |
|---|---|---|
| 18歳人口 | 約201万人 | 約106~110万人 |
| 大学進学率 | 24.6% | 約58~59% |
| 大学進学者数 | 約49万人 | 約63~64万人 |
| 4年制大学数 | 507校 | 810校 |
また、女子大離れが進んでいる理由には、時代背景が大きく影響しており、
昔は女性が進学することや社会進出することは一般的ではなく、
学校も社会も男性の比率が高いのは当たり前でした。
そのため、昔は女性らしい人文系や家政系の学部が人気だったことや、
女性の社会進出の実績がある女子大自体にブランドがあり、
受験する学生も、共学の大学に進むことは今ほど当たり前ではありませんでした。
現在は、女性でも早慶・MARCH・国公立・理系学部を目指すことが当たり前になっており、
充実した設備や教育、就職に有利な学習環境・就職実績を持つ大学も多く、
女子大を進路にする人が少なくなっていることが、女子大の偏差値の低下につながっています。
(共学思考の人が増えているのはそうですが、今でも社会的に女子大に需要はあり、
卒業生が社会で活躍することで作り上げてきた就職の強さなど、
女子大の強み、好印象な社会的イメージは今でもなくなっていません。)
清泉女子大学のお嬢様度を判定!
学校の歴史・教育理念・内部進学・学費・入試難易度・社会的イメージをもとに、お嬢様度を独自に判定しました!
清泉女子大学の総合的なお嬢様度はB+ランクです。
清泉女子大学は、カトリックに基づく少人数制の女子教育や、旧島津家本邸が大学の本館など、伝統ある女子大学として、お嬢様大学のイメージを持たれやすい学校です。
学費は一般私大と同等で、入試難易度も難関というわけではなく、偏差値も低下しています。
内部生の割合は少なく、幼少期から英才教育を受けるような生粋のお嬢様は少ないと考えられます。
そのため、「カトリック教育や重要文化財など格式あるお嬢様大学」としてB+ランクの判定となりました。
| 判定項目 | 評価 |
|---|---|
| 歴史・伝統 | A |
| 教育理念・校風 | A |
| 一貫教育・内部進学 | B |
| 学費・教育環境 | B |
| 学力・入試難易度 | B |
| 知名度 | B |
| 全体評価 | B+ |
一方で、清泉女子大学で、一般家庭の学生でもなじみやすいのかも独自に判定しました!
清泉女子大学の総合的な庶民度はB+ランクです。
庶民度は、お嬢様大学の中で一般家庭の学生にとって、価値観が合うか?友達は作りやすいか?アルバイトしても浮かないか?の指標として判定しました。
清泉女子大学では、約5人に1人が奨学金を貸与されており、姉妹校以外からの外部生が9割以上、
受験の合格者は私立高校が多いことから庶民度はB+ランクの判定となりました。
学生全員がブランド品で身を固めていたり、アルバイトなんて考えたこともない、といったことは考えにくいです。
| 判定項目 | 評価 |
|---|---|
| 一般家庭の学生の多さ(奨学金貸与率) | B |
| 外部生の多さ | A |
| 出身高校の幅(公立含む) | B |
| 学生の規模(マンモス校はなじみやすさUP) | B |
| 実務的か(実技や資格、就職に強い) | B |
| 全体評価 | B+ |


